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オープンアクセス実施のための10のステップ(Jisc作成のガイド)

http://www.rluk.ac.uk/news/guide-published-to-help-institutions-implement-open-access/https://www.jisc.ac.uk/blog/unpicking-the-open-access-lock-07-sep-2015
http://repository.jisc.ac.uk/6143/1/oa-top-tips.pdf

昨年9月という古いネタなんだけど、英国のJisc(とARMA、RLUK、SCONUL、UKCoRR)が“Implementing Open Access: some practical steps your institution can take”という16ページの短いガイドを出していた。タイトルにあるとおり、各研究機関でオープンアクセスを実現していくに当たっての具体的なステップが10点紹介されている。

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概要列は私の理解で……

ステップ 概要
1 Establish policy REFに対応したOAポリシーを策定する
2 Do a baseline assessment OA準拠状況などの現状を把握して、リソースの投下先を考える
3 Develop communications plan... 対研究者のアドボカシー、コミュニケーションの戦略を立てる
4 Implement ORCID ORCIDを導入する(関連:Jiscのナショナルコンソーシアム)
5 Use Sherpa Services Sherpa/FACTやSherpa/RoMEOで助成機関やジャーナルのOAポリシーを調べる
6 Ensure repository has the technical capacity to make reporting and harvesting of metadata easier リポジトリメタデータのレポーティングとハーベストに対応する(関連:RIOXX)
7 Record details of all APCs paid in a standardised way APCの金額を標準的方法で記録し、レポーティングと分析を行う(関連:Jisc Monitor)
8 Share article-level APC data APCの金額をオープンにする(関連:Jisc Monitor)
9 Implement “copy-request” button in repository リポジトリに“copy request”ボタンを設置する(非OAの論文に対して)
10 Download data available to IRUS-UK リポジトリやCRISにトラッキングコードを埋め込んで、IRUS-UKに利用統計データを提供する


眺めていると、Finch以後の英国のオープンアクセス対応の“基本形”(実際には“理想形”というべきか)が見えてくる。まずはポリシーというところや、ORCIDの組織的導入を視野に入れているところがモダンだなあと感じるし、コンプライアンス/レポーティング/モニタリングに対する意識も強い(RIOXX、Jisc Monitor)。APC対策も含まれているし、OAにできないものもリポジトリに載せて“Copy Request”ボタンで対応するというのも良い(後者はそう新しくもないけど)。

同時期に出された“OA Good Practice Pathfinder Update: Spring 2015”というレポートもすばらしく現状がまとまっていて、やっぱりというかなんというか、ガイド中でもしばしば参照されている。
http://openaccess.jiscinvolve.org/wp/files/2015/06/v2JR0038_OA_Good_practice_MAY2015_v5.compressed.pdf


各ステップに対しては

  • Why would you do this?
  • How much effort is it?
  • Where to get more information and support

として、そのステップが必要な理由、必要な労力、参考情報がコンパクトにまとめられている。特に参考情報が勉強になる!


# 本筋ではないけどこういうドキュメントにCC BYとライセンスを明記してるのってえらいよね、、、