国内の公共図書館における電子書籍サービスの動向(プレゼン資料)


先日,公共図書館の電子書籍サービスの現状についてプレゼンをする機会があって,その資料です.ちょっと評判が良かったので紹介します.

今回は聞き手が学校司書さんということで,どうしたものかと悩んだのですが,まずは“本をなくした学校図書館”と話題になった米国のCushing Academyの話から始めてみました.続いて,電子書籍の一般知識(デジタル教科書とアクセシビリティの話は外せない)と,海外の様子(主にOverDrive)についてちょろっと紹介.最後にメインとなる,国内の公共図書館における電子書籍サービスの状況についてお話しました.そこでは,公共図書館向けに電子書籍サービスを提供しているベンダは基本的に2種類(iNEO系,EBSCO)であること,サービス導入事例は探したかぎり10館であることを述べて,色々な資料から裏付けを取ったデータを列挙していきました.

なお,準備においてこの資料にはかなり助けられました.残念ながらウェブで公開されてたりはしないようなのですが…….大阪公共図書館大会記録集2011(第59回)「電子書籍と図書館サービス」


補足(プレゼン以降の動き)

上記資料の内容は9月末時点での話で,その後,

という動きがありましたので補足しておきます.

そして,裏が取れないままに電子書籍サービス導入事例として挙げた山口県下関市立図書館はやっぱりもうサービスをしていないんでしょうね.となると,日本の公共図書館で電子書籍サービスを行っているのは資料に挙げた10-1=9館に上記2館を加えて11館ということかな.また,電子書籍サービスを提供しているベンダにNTTデータが加わりました.案内を見ているとiNEO系ではないようなので提供ベンダがひとつ増えたことになるのでしょう.山梨県立図書館はNECが図書館システムを構築したようですが,画面を見るかぎり電子書籍サービスはiNEOベースのようでした.


追記(ゆきちゃんからの反応)

あー,あのデザインも内容もドぎつい…….