編集後記?

http://current.ndl.go.jp/node/23172

# なんか福井あたりから飛んできたので…….

今日は担当しているメールマガジンの発行日でした.自分が編集に携わるのはこれが最後になりますので感慨もひとしおです.



今号は6本がすべて係外の執筆者で,うち海外在住者も1名という.たぶんこんなのは初めてかな.ただ,自分たちで書かなければ良いということが仕事を楽にするかっていうと必ずしもそうではない,というのが編集という仕事の難しさですよね(素人がえらそう).それでも色々な方に書いていただくことによって生まれるバラエティというのを,とても気に入っています.それによって書いていただいた方に光が当たるのを見るのも,また嬉しいことです.自分たちはその光をより輝かせるために,原稿のブラッシュアップに尽くしています.



2011年4月に着任して最初に関わったのがNo.192だったので,2年間で43本発行してきたことになりますね.2週間に1回メールマガジンを発行するという仕事を,2年間続けてきました.この業務だけやってればいいんだったら余裕かもしれませんが,毎日ブログを5本ずつくらい書きながら,その他校正などの仕事もしながらというのはなかなかにしんどいものでした.

ある週の木曜日のお昼に発行したあとで,次の週の水曜日には次号の締切がやってくる.イベントや出張が2日入っただけで汲々です.この間,数十ページの英文のレポートなんかを読み解いて,2,000字弱の記事を1本か2本書く.レポートが何言うてるか分からなくて,どこにポイント当てたらいいか見えなくて,もだえ苦しむこともある.っていうか,多い.そもそも面白いネタが見つからないこともある.そういうのを乗り越えて,係3人+非常勤調査員の先生+課長とで原稿をチェックして,間違いや誤訳を徹底的につぶし,なるべく分かりやすく,しかも読んでいて面白い記事へと仕上げていく.

担当し始めたころは,これまで何気なく読んでいたメールマガジンが,こんなしんどさで支えられていたということに驚きました(もう慣れたけど).



とはいえ,しんどさはそのまま価値じゃない.読者に読んで面白いと感じていただけるか,何かに役立てていただけるか.それがすべてです.だから,TwitterFacebook なんかでいただけるひとつひとつのコメントやRTに支えられていました.わざわざブログなんかで取り上げていただけるのを見かけると,とても嬉しくなります.ときには間違いを見つけたという声にびくっとしたりすることもありましたが^^;



2年間でいっとう思い入れのある記事っていうと,やっぱりこれかな.

デビューしたころから埜納さんのファンだった図書館員なんてそういないだろうし,これは自分くらいしか企画できないネタだったと思い込んでいます[*1].



カレント-Rの仕事については以前に口頭発表をしたことがあるんですが,カレント-Eの編集経験についてもどこかでお話できたら誰かの参考になったりして[*2].担当外れた人間がそんなことしていいかは謎ですがー(いま係長が「Go」って言った気がする).



もうきっと一生できない経験かもですね.

楽しかったなんて単純には言えない.しんどくて,しんどくて,楽しかったです.


*1:その後,サインもいただいてしまって…….

*2:c.f., 筑木一郎. 図書館ニュースを届ける:カレントアウェアネス-Eの編集経験とカレントアウェアネス-Rへの道のり. Academic Resource Guide. 2006, (251).