米国情報標準化機構(NISO),電子雑誌のパッケージングと交換に関する推奨指針の作成へ
http://www.niso.org/news/pr/view?item_key=095ead17653aacf2db53445611417084f1d052dc
2013年6月26日付けでNISO(米国情報標準化機構)が“Packaging and Exchanging Serial Content”に関する推奨指針の作成に乗り出すことを発表しました.
デジタル形式の雑誌コンテンツは,いくつかのファイルで構成される一本の論文から,百万単位のファイルを含んだあるジャーナル全体まで,さまざまなかたちでまとめられています.ここではこの類のまとまりを「パッケージ」と呼んでいます.このようなデジタル形式の雑誌のパッケージを,図書館,文書館,アグリゲータ,出版社といったさまざまな関係者のあいだでスムーズに交換し,それぞれにおける処理を自動化できるようにしたい.そんな目的で作成されるもののようです.
こういった推奨指針の必要性について,LC(米国議会図書館)のLeslie Johnstonさんがより具体的に語っています.
"The Library of Congress routinely collects digital materials for our national collection through copyright mandatory deposit," states Leslie Johnston, Chief of Repository Development at the Library of Congress and one of the project proposers. "In our proof of concept phase for delivery of e-serials, we accepted all publisher-submitted metadata and content file types and, as expected, we saw significant variance in file and directory naming, part identification, file format combinations, and the accompanying manifest (which was often missing). To efficiently receive and process e-serials on an ongoing basis and scale the processes to manage expected future volumes, we need a standardized protocol for how these e-serials will be provided."
LCでは出版社からデジタル形式の雑誌を納本してもらっているんですが,ファイルやディレクトリの命名方法や,manifest=含まれているファイルのリストかな?(含まれてないことが多いらしい)などの点で対応がまちまちであるということです.part identificationとfile format combinationってのはなんでしょう…….いずれにせよ,効率的な受入・整理のためには提供方法の標準化が必要であるとしています.
ちょうど7月1日から日本の国立国会図書館でも開始されるオンライン資料収集制度(eデポ)のことを連想しますね.
ニュースリリースにもあるように,JATSおよび“Online Supplemental Journal Article Materials”と併せて見ていく必要があります.