“お弁当”みたいな検索結果の表示方法
図書や雑誌や電子ジャーナルや論文やらいっしょくたに検索できる図書館のディスカバリーサービス[*1],のユーザインタフェースの話.
日本国内の図書館でも,Serials SolutionsのSummon,EBSCOのEBSCO Discovery Service,Ex LibrisのPrimoというように(ウェブスケール)ディスカバリーサービスの導入事例がちらほらあります.その検索結果を表示する画面というのはだいたいこういう感じだと思います.下の例は九州大学附属図書館の“Cute.Search”(Summon)ですが,リソースの種類・形態を問わず,一列で上から下に,並んでいる.
対して,こういう検索結果の表示方法もあるんですね.下に挙げた例は,それぞれ米国のノースカロライナ州立大学(NCSU)とミシガン大学です.
NCSUでは,Articles,Databases,Books & Media,Journals,Library Website,More Search Optionsという6種類のブロック(ペイン)に分けて結果を表示しています.もっともArticlesペインでは,“See all 1,865,607 articles from Summon”としてSummonへのリンクを貼っており,リンク先では(九州大学と同じように)一列に並ぶスタイルになっているわけですが.
ミシガン大学のほうはというと,Databases,Catalog (Mirlyn),Research Guides,Library Webpages,Collections,Research Help,Staff Directoryという分け方になっています.NCSUと並べたせいもあって,リソースの種類を細かくするよりも支援サービスをアピールすることに力を入れているという印象を受けます.検索キーワードに関連するライブラリアンのプロフィールが顔写真付きで紹介されるのには驚きます.
こういうマルチペインによる表示のしかたが(図書館界では?)“Bento style”と呼ばれているみたいです.お弁当.
このことは,「E1387 - 図書館・情報発見・目録について考えるための13の視点」の元ネタである,Lorcan Dempsey(OCLC副会長)の“Thirteen Ways of Looking at Libraries, Discovery, and the Catalog: Scale, Workflow, Attention”という記事[*2]を読んでいて知りました.
どうも,NCSUのTito Sierraというひとが言い出しっぺみたいですね[*3].このブログでは写真とともにBento Styleが解説されてますが,当の日本人だとかえって思いつかないネーミングかも.