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メモ:NDLデジコレで公開された博士論文

博士論文 オープンアクセス

http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2014/1207277_1829.html

10月1日にNDLから「電子形態で収集した博士論文を公開しました」というニュースが流れました。

国立国会図書館は、平成25年4月以降に学位授与された国内の博士論文を、電子形態で収集しています。これらを10月1日に「国立国会図書館デジタルコレクション(博士論文)」で公開いたしました。当館施設内で利用できるほか、許諾が得られたものについてはインターネット上でもご覧いただけます。当館は今後も、電子形態の博士論文を収集し、随時公開していきます。

この数行をさらっと読んで細部まできっちり理解できる人は日本にどれくらいいるのだろうか……(担当なのにできてなかった人)。ともあれ、これで2013年の学位規則改正による博士論文のインターネット公表のスキームの登場人物がひととおりそろった感じでしょうか。あとはごりごりと運用をまわしていくのみ。


デジコレでの公開内容

国立国会図書館デジタルコレクション(以下デジコレ)の詳細検索で授与年=2013/4/1~の「博士論文」を検索してみると、900件がヒット。公開範囲による内訳は以下のようになります。

公開範囲 内訳
a インターネット公開資料 206
b 国立国会図書館限定 647

ん? 足すと853件?

それはともかく、これをもって本文公開のものが206件かーと受け止めると間違いで、(a)には

の2パターンが含まれてます。

(a-1)の本文はNDL館内限定で公開(図書館送信サービスの対象ではない)。(a-2)はリポジトリを持たない大学(あるいはリポジトリをこの用途で使わないことにした大学←そんなのあるの?)が、NDLの用意した送信システムで電子納本されたもの。上の例は福岡女子大学。システム的な立場からすると要旨pdfがあれば「本文あり」という表現になっちゃうけど、ユーザからすれば「本文あり」=論文本文が読めることを当然期待するよね、というジレンマはここでもある。

一方、(b)は送信システムで電子納本された、「やむを得ない事由」によりインターネット非公開の博士論文。こちらも図書館送信サービスの対象ではない。


雑感

各大学のリポジトリから博士論文を集めているJAIROでは、学位授与日で絞り込んだ検索ができなかった。出版年でソートして件数をカウントしようとしても月日レベルだと順番が多少前後するところがあり、2013年*度*以降の学位論文の搭載件数は調べるのに手間取りそうだった。

こうしてデジコレでの公開が始まってみて、各大学のリポジトリで本文が公開されているものは(というか、NDLの送信システムで送信していないものはと言うべきか)デジコレでは重複して公開されないんだなぁということを初めて認識したり。

【2014/10/8修正】今回公開されなかったので誤解してしまいましたが、2015年から、各大学のリポジトリからも自動収集を行い、デジコレを通して提供する予定とのことです。ただし、それらについてはインターネット公開はされず、館内限定提供になるようです。ソースは「国内博士論文の収集」の2(1)、5(1)、5(3)。

となると、2013年度以降の博士論文を統合的かつ網羅的に検索しようと思うと、デジコレ単体では不可能で、JAIROでも無理で(リポジトリを持ってない大学の博士論文が対象外になる)、NDLサーチ(JAIRO+デジコレをカバー)がベストになるのでしょうか。冊子体でしか納本されてないものもNDL-OPAC経由で検索してくれますし。もちろん、来るべきCiNii Dissertationsにも期待しています。

このスキームは関係者やシステムが多くていろいろややこしいんですが、例えばいったんリポジトリで公開された博士論文がいろいろな理由で非公開になることはやっぱりあって、その場合、

リポジトリで公開→(その後)リポジトリで非公開に→JAIROは再ハーベストさせれば非公開になるよね→でもNDLには送信システムで電子納本しなおさないといけないの?→再度公開になった場合は?→ややこし!

という感じでさらにさらに。まだまだ細かいところがよく分かってません。