読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

第17回 #図書館総合展 の個人的なふりかえり

昨年に引き続き参加。

今回はいろいろ抱き合わせのお呼ばれ出張だった。まるっと3日間横浜にいたものの

  • 移動:0.5日
  • 打ち合わせ:0.5日+0.5日
  • フォーラム運営・登壇:1日
  • フォーラム参加:0.5日

という感じだったので、図書館総合展に参加したという感覚が薄い。ブースはぐるっとまわっただけで落ち着いて話を聞いたものはないし、フォーラムはひとつ参加しただけ。史上もっとも平常心で過ごした総合展だったかな。

それはともかく日頃出張手続きでお世話になっているNIIの皆さまに感謝。

今年リニューアルしたウェブサイトは、トップページにプログラムが掲載されていてとても使いやすかった(終わったらさっそく「アーカイブ」に差し替えられていた)。アイキュームさん++。



1日目

午前中に横浜入りして、午後はずっと機関リポジトリ推進委員会オープンアクセス方針課題領域の打ち合わせ@さくらWORKSの日。

自分の企画したプロジェクト(の必要性と将来性)には自信があるけれど、正直あんまり進捗が良くない。これまで一緒になにごとかを成し遂げた経験のあるわけでもないメンバーが、日本のあちこちに分散しながらものごとを進めていくのはほんと難しいなあと思う。札幌、東京、福岡、だし。なので、こうして対面でじっくり話す時間が持てて本当にありがたかった。多少の無茶振りでも面と向かってなら言えるものだ、とか、待ってるつもりはなかったけど遠慮しててもだめだな、とか。

みんなの話を聞いているといろいろやりたいことがあるというのが分かる。そのままだとしぼんでしまうかもしれないけど、二三人集まったらかたちになるかもしれない。そういう可能性があることに単純に嬉しくなったりした。2日目第2部の森さん@お茶大の発言じゃないけど、コミュニティっていうのはそうやって自発的に始まるものなんだろう、本来は。

この日気になっていたフォーラムはこのあたり。


2日目

終日、機関リポジトリ推進委員会のフォーラム「機関リポジトリの近未来:オープンアクセスからオープンサイエンスへ」に。
http://www.libraryfair.jp/forum/2015/1836

第1部ではようやく真子さん@内閣府のおはなしをナマで聞けた。オープンサイエンスにおいて図書館員に対する期待を語っていただいた。かつて東工大で図書館(を含めた部)の部長をしていた方がこうしてえらくなっていることの幸運というのはあるよなあ、と思う。真子さんに図書館管理の経験がなかったらいまと同じように期待してもらえたのだろうか? NACSIS-CATの誕生において遠山敦子さんが果たした役割を連想してしまった。

お昼に展示ブース会場で食べたホットドッグ(350円)にはほんとがっかりしたよ……あかんよあれ……。

午後、第2部はパネルディスカッションでずっと壇上にいた。パネルのテーマは「コミュニティの力」で、悪い子の役をやってちょっと嫌なことを言った。でもきちんとした反省のうえに新しいものを作らないと同じことの繰り返しになるし……。そういえばパネリストって初めてやったかも。逸村研チームが最前列に陣取ってきたり、会場にニヤニヤさせるひとがたくさんいた。コミュニティというか、NIIと大学図書館の連携・協力について思うことはあとで。

第3部は途中でちょっと抜けてブースをぐるっとしたりしていた。何かを見るというより、ひとに会ったり、ひととひとをくっつけたりしていただけだけど。出版社のオープンアクセスジャーナルや他のリポジトリに乗っているコンテンツを機関リポジトリにも重複登録するのか?という問題、がある。コンテンツ提供者(研究者)としてはだぶるのは嫌なのはよく分かるけど、図書館側としては長期保存という観点から登録しておきたい、というのはシンプルな回答ではあるものの(ただそれならそれで junii2 に owl:sameAs でも採用したほうがいいんじゃないか)。

土屋先生とILLのフォーラムは聞きたかった。


3日目

午前中は空いてるテーブルでNIIのひととリポジトリコンテンツのDOI登録について打ち合わせというか情報交換をしていた。すぐ横でNDLカレントチームがフォーラムを開いていて、ドア付近まで立ち見が出るくらいに盛況のようだった。

お昼は id:itarumitinariid:jir_o とイタリアンに。パシフィコを一歩出るだけでうまいものが食べられる。

午後は国公私立大学図書館協力委員会のフォーラム「2020年のNACSIS-CAT/ILLを考える」に参加。だいたい思ったことはその場でツイートした。

いま改めて心に残っているのはこんな感じ。

  • 聴衆には良い意味での危機感よりも悪い意味での安心感を与えてしまったのではないか
  • 大向先生は日本でいちばんメタデータライブラリアンっぽい
  • NIIは相変わらず楽しそうな仕事をしていてずるい
  • 「VOLを禁止してみたら」という大向先生の「寝言」発言は、最初ジョークかと思ったけど、その逆思いっきり実効性がありそう
  • 神戸のHORIZON 2020国際シンポジウムでも思ったけど、小山先生かっこいい。司会や挨拶がおじょうず
  • わたしは新NCRにまったく興味がないらしい

VOLばらしとか目録テクニカルな話題はいろいろあって、ついついテンションが上がってしまう。ただまあCAT自体は別にどうでもよくて、本当に考えるべきことは(NIIのなかのひとたちからよく聞こえてくるように)今後の大学図書館のプライオリティとリソースの配分なんだろう。そのなかで必要とされるだけのCATを作っていく、という順番であるべきで(言うのは簡単ですが)。ただ、それを広く理解してもらうためには、CATの維持にかかっているコストをきちんと提示しないといけない。





振り返れば2日目も3日目も結局似たような(いつもの)話をしていただけだ、という感覚が残る。

つまり、NIIと大学図書館がどうやったらうまく連携・協力していけるのか、大学図書館が「主体的に」「NIIに依存しない」姿勢になれるのか、という。
# かっこつきで書いておく。

自分は日本の大学図書館のすべてが「主体的」になれるともなるべきとも考えてなくて、NII+一部の余力のある大学図書館で日本を引っ張っていくという体制が現実的だろうと思っている。その前提で、うまく連携・協力するためには何が必要なんだろうか、というのを(機関リポジトリ推進委員会などの)実践を通して考えている。

ただ、ただ、地方の大学図書館で働いているものとしては、NIIを含めた「中央」の状況は不可視という感覚は強くある。なにやら会議の議事録とか、出るたびにきちんとチェックしてるけど、読みながら、これが何になるだろうという思いはよぎる。肝心な情報は手に入れられないままだ。なんとか委員会とかに関わっていても、こういう気持ちはあんまり変わらないんだなあというのは分かった。なんだかんだで「中央」でいつのまにか物事が進んでいってるという(キツくいえば)不信感は消えない。これはなんだろうね。。

フォーラムで大向先生がブログ作ったら良いんじゃないかとおっしゃってた。委員会活動の様子を逐一ブログで晒すというのは一手だと思う。主体的に関与しようと思わせるためには、たぶん“隙”のある情報が必要なんじゃないか。きれいなものだけを公開するのではなく、生のノイズまじりのものをさらけ出すような。……というようなことを思った。



# ブログ作ろうよ、というはなしは前からしてるんですけどね。