2014年の外部委員的な仕事
今年(度)は外部委員的な仕事として、
を仰せつかり(委嘱順)。
①学認
なにがなにやらよく分からなくてなにもしておりませんが、学内ではShibbolethな仕事を担当することになってあれこれさばいていました。
IdPとSPのどちらでもないポジションで、そのあいだを右往左往するしかないというのはしんどいものですが、試行錯誤のなかでなんとかささやかなノウハウを見つけていくプロセスはそれなりに楽しかったりします(終わってみれば!)。
②機関リポジトリ推進委員会
8月のキックオフミーティングからまだ4か月ですが、10月にオープンアクセス・サミットでプレゼンをして、その後はJaLC DOIまわりのお手伝いに注力していました。1年に1度くらいはどこかで口頭発表をしたいと思っているので、オファーをいただけてありがたかったです。
自分は係名に反してリポジトリの実務をそれほど担当しているわけではないので、経験豊富な諸先輩方の姿がとても刺激になっています。委員会内部ではいろいろなプロジェクトが動いていて、他にもひとつふたつ手を出せるといいのですが、本務が忙しくなって中途半端なコミットになるのがいやなのでちょっと引き気味になってました。結果としてはそれで正解だったかな、という作業量でした。
③Library Lovers'キャンペーン
……大変でした。8月から準備を始めて、11月半ばにキャンペーンが終わるまで。現在もまとめや報告ものの作業が続いています。
自分はチーフとして裏仕事ばかりしていました。要綱やマニュアルを作ったり、文章チェックしたり、タスクやスケジュールの管理をしたり、ブログの引越ししたり、こぼれ球を拾ったり。キャンペーンの運営で失敗したことも数点あるのですが、まあまあうまく取り回せたと思ってます。もうひとりのチーフにうまく仕事を振れずに自分で抱えてしまったのが最大の反省点です。遠くの親戚より、じゃないですが、他大学のひとにうまく頼るのは難しい。。
WGのメンバーは沖縄を含めた九州各地に散らばっているので主にメールで連絡を取り合うわけですが、機関リポジトリ推進委員会と同時並行だったこともあってInboxがそれ系のメールで埋まってしまったのには困った。「連携・協力推進会議」では複数の大学図書館で協力してプロジェクトを進めていくことばかりでしょうし、なにかしらまともなツールを導入しないとこの先しんどいんじゃないでしょうか。Chatworkとか。職場では図書館システムのプロジェクト管理にMantisというツールを使っていて、メールベースに比べるとかなり楽になってます。
④カレントアウェアネス編集企画員
カレントアウェアネス・ポータルというメディアに編集企画員として外部から関わるのもこれで2年目。なかのひとだったころから含めると、かれこれ4年近くも関わっていることになります。最近は、事務局内部にいたころよりも企画がすんなり立てられる(通る)ようになったと感じていますが、それは単に慣れのせいなのか、立ち位置が変わってずけずけとものを言うようになったからなのか。
カレントアウェアネス本誌については、2014年に28本の記事(CA1812~CA1839)が掲載されました。年4回の会議に館内外からひとが集まって、十数人であーだこーだと企画しています。そのなかには自分がイチから企画を練ったものもあり、単にサジェストしただけのもあり。貢献の度合いはいろいろですし、もちろん著者と編集者に比べたら企画者の存在なんてイプシロンなわけですが、やっぱり自分が関わった記事は思い入れがあるなあとしみじみ思います(執筆段階からサポートしたり、編集部から初稿が送られて読んだりしているせいか)。
今年多少なりとも関わったものを振り返ってみました。
CA1817 - オープンキャンパスにおける図書館イベントの現状-受験生・学生協働・教職協働の観点から- / 澁田勝
http://current.ndl.go.jp/ca1817
菊池さんの企画だったかしら。大学図書館はオープンキャンパスであれこれやっているけれど全体像が、というので、オープンキャンパスと言えば id:shibure しかいないでしょう、と言ってみたらこうなった。
CA1818 - 研究データ共有時代における図書館の新たな役割:研究データマネジメントとデータキュレーション / 池内有為
http://current.ndl.go.jp/ca1818
一年以上引きずった企画。今後重要になるテーマだけど、書けるひとが見当たらない。保留、保留、保留。そこに現れた池内さんという綺羅星。ありがたかったです。
CA1819 - 北米における冊子体資料の共同管理の動向 / 村西明日香
http://current.ndl.go.jp/ca1819
これも仕込みが長かったネタ。ILLに思い入れをもつ蔵書管理担当である彼女をそそのかして、PDAやらShared Printやらいろいろウォッチしていただきました。若くたって特定のテーマで日本一になれるんだ、というのを見せてもらった気分です。2月の #sharedprint @慶應でのコメントっぷりにはほれぼれしました。
CA1823 - 大学図書館におけるFacebookを利用した広報戦略 / 伊藤仁浩
http://current.ndl.go.jp/ca1823
Twitterについては原さんが取り上げているけど(CA1716)、Facebookはまだなんだよねという企画。大学図書館でFacebookの使い方がいちばんうまいのは北大だと思っていたので、つてはないけど打診していただいたケースです。顔見せぐあいがすごいすてきなんですよね……(図書館ウェブサイトのトップページ写真もすごくいいです)。最近はLINE@をスタートされましたね。
CA1824 - ロンドンオリンピックの文化プログラム-博物館・図書館・文書館の取組み- / 福井千衣
http://current.ndl.go.jp/ca1824
東京オリンピックが決まったことを受けての企画。なんかやるなら今から準備しておかないとね、という。
CA1827 - ウェブスケールディスカバリと日本語コンテンツをめぐる諸課題―海外における日本研究の支援を踏まえて / 飯野勝則
http://current.ndl.go.jp/CA1827
2013年図書館総合展の夜に開かれた #本棚の中のニッポンの会 がトリガーになった記事。ここでの問題提起をなんとか記事化したい、と。飯野さんはすでにディスカバリーサービスについてたくさん書かれてるから別の方を発掘したいという思いもあったのだけど、やはり飯野さんがベストでした。
CA1828 - ドイツにおける、電子ジャーナルの戦略的な供給・流通の動向 / 坂本 拓
http://current.ndl.go.jp/ca1828
ドイツ通のイケメン坂本(先輩)。事務局企画でしたっけ。彼にはずっと書いて欲しくて別のネタをオファーしたりもしていたんだけどタイミングが合わなくて、こうして彼らしいテーマに落ち着いたのは結果的に良かったです。タイトルの「、」はなんなんだろう、とは思っている。
CA1829 - 査読をめぐる新たな問題 / 佐藤 翔
http://current.ndl.go.jp/ca1829
日々情報収集をするなかで査読というキーワードをよく目にするようになり、変わろうとしている、けどなかなか変わらない、という状況をまとめたくなってきての企画。これも人選で苦労して長らく放置されていて、最終的にさとしょーさんが拾ってくださった。当初の自分のイメージとは異なる内容にはなったのだけど、なんか文章がのびのびしていて、テーマに反して読んでて気持ちがいい記事になったと思う。
CA1833 - 大学の研究戦略支援業務を支える研究力分析ツール / 山野真裕, 鳥谷真佐子
http://current.ndl.go.jp/ca1833
夏ごろに思いついた企画。仕事でURAの皆さんと一緒にこの手のツールの話を聞く機会があって、いろいろ調べたんだけど、なんかよう分からん、そうか、各社比較がないからか、と。URAの方にカレントを執筆していただけたというのが大きいと思っています。今後も開拓していこうー。
なお、そのころのことは以下のエントリに。